2013/05/20

歴史遺産をどう守るか。

武家の古都として、世界遺産登録を目指してきた鎌倉。残念ながら「不登録」勧告されてしまい、今後の動向が気になります。個人的には世界遺産になろうとなかろうと、鎌倉の魅力は変わらないと思っています(ただし、世界遺産に住むという、ややミーハーな気持ちがあったことは否定しません・・・)。

それを踏まえて先日、東京新聞の記事で興味深い短期連載がありましたので紹介します。

東京新聞:どう守る 鎌倉の歴史遺産 (上)武家遺跡:神奈川(TOKYO Web)
「武家の古都」を前面に押し出して臨んだ鎌倉の世界文化遺産への登録。調査に当たった国際記念物遺跡会議(イコモス)は、武家が政権を樹立して支配したことを証明する肝心の「武家遺跡」がないことを挙げ、「不登録」を勧告した。
東京新聞:どう守る 鎌倉の歴史遺産 (中)保全へ適切な規制を:神奈川(TOKYO Web)
源頼朝の墓がある法華堂跡や瑞泉寺など「武家の古都」の世界遺産候補の社寺や遺跡が集まる鎌倉市の二階堂地区。候補資産の荏柄天神社と、鎌倉宮の参道がX状に交差する場所で、四階建てのマンション建設が進む。
東京新聞:どう守る 鎌倉の歴史遺産 (下)観光・交通:神奈川(TOKYO Web)
年間千八百万人から二千万人もの観光客が訪れる古都・鎌倉。行楽シーズンや大型連休などには、電車やバスが通勤のラッシュアワー並みに混み合い、激しい交通渋滞に見舞われる。
なるほど納得、世界遺産ガイダンス施設とか作ろうとする前に、歴史遺産としての街並み保全が徹底されていないのが良くわかります。極論でいえば観光都市化したいのか、それとも歴史ある古都として市街地化を極力避けていきたいのか。二兎を追いたいのでしょうけれども、両者のバランスをどのようにとって今後街づくりをしていくのかが問われているのではないでしょうか。そして一鎌倉市民としても、もっと市制に関心をもたなければ、と思います。

それにしても杓子定規的な規制とそれを嘲笑うような乱開発やキャパシティオーバーな集客力など、課題は山積していますね。

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